「百匹目の猿現象」について!

 

皆さんこんにちは、
この数日秋と夏が同時に来ているような天気
ですね。

今日は「百匹目の猿現象」について思い起して
みました。
20年前に接した(船井幸雄)箸『百匹目の猿』
参照

 

社内であることを徹底したい、従業員全体を
その決め事に意識を向け、波を起したい。
新たなサービスを顧客に認知してもらい、
事業を拡大したい。

経営者ならどこでもある思いですね。

 

こんな現実の話があります。
今から60年も前のことですが、宮崎県の
沖に浮かぶ無人島、幸島に天然記念物の二ホン
ザル、人間からの餌づけでサツマイモを主食に
していたそうですが、ある時若いサルが川の水
でイモを洗って食べたことでしばらくすると
そお半数以上が水洗いをするようになった、
というものです、
そしてそこで終わることなく、その川の水が
涸れてしまった時に驚く行動に移ったのです。

なんと川がないなら海の水で洗えばいいと、
そして先ほどと同じ現象でしばらくすると
また半数以上がそれに習ったということです。

誰かの新しい知恵を群れ全体が共有し獲得する、
それも水から味のある海水へ、これはもう単
なる「猿まね」ではないですね。

更にこの現象はいつの間にか遠く離れた地の
サルに伝播し、あの高崎山の猿たちにもその
行動が伝わったということです。なんの情報
交換方法もないのに!

 

そしてアメリカの科学者、ライアン・ワトソン
氏が「百匹目の猿現象」として箸書『生命潮流』
に発表しました。
その後この現象は欧米の科学者によって科学的に
立証されていったのです。

ここで化学的な見方をすれば、「ある行為をする
個体の数が一定量(臨界点)を超えるとその行動
が距離や空間を超えて広がる」というのです。

 

現実に目を転ずるとどうでしょうか、
・マーケティングを基に練り上げた戦略が前に
 進まない。
・基本的なことだがルールの徹底が出来ない。
・顧客に自社製品・サービスの良さが伝わら
ない。

こんなことで議論に時間をかけていることも
多いのでは。

すると内容から人に目を向け、あの部署が問題だ、
あいつがどうも、これでは解決どころか組織が
どんよりしていきます。

・ニホンザルでは臨界点という表現を使って
いますがある数を超えると、

よく(2:6:2の法則)などと言われますが
2割は黙っていても行動を起こす、もう一方の
2割はその気もなく所属するだけ。
問題は6割をその気にさせることがこの臨界点
到達すること寄与することになります。
指示者は行動を起こす2割に的を合わせて指示
をだしがちですが重要なのは6割です。

20も前のことです。
百貨店で同業に先駆けてあるサービスの
大幅な革新を計画しました。当時私は教育担当
として側面からサポートする立場でした。

対象は参加いただくお客様とそのサービスを
お客様に紹介加入お薦めする従業員です。

先の2割の社員の声を基に、開拓ツール、
トーク集などを整備しましたがどうもお客様
の反応は2割に満たない。

そこで対象層を6割のレベルに修正、なんと
しばらくして嘘のように開拓が進み、臨界点を
超えると一気に目標に到達したのです。
嘘ではなく事実です。あの感激は今でも忘れ
ません。

どうでしょう、
6割の層を悪く言っているのではなく、
6割がまさに普通の社員なのです、その人達
は分かり易く丁寧に接すれば行動する人達なの
です、
その人たちが行動できる仕組みや、理解促進
を図る丁寧なコミニケーションを工夫すれば
6割に変化を起こすことが出来るのです。

2割に指示して終わるのは止めましょう。

 

最後にこれには指示する内容が本物であること
が条件です、偽物では伝播しない。ですね。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

陸川 徹