こんにちは
「離職率が高い、優秀な人材が育たない!」という声は
依然多いですね。新規採用、不定期社員の補充等での対応
を迫られ、どうしても本質的な対策にまで手が回らない。
■ ある調査によると、離職理由は
1・ほかにやりたい仕事がある
2・会社の将来性が不安
3・給与に不満
4・残業、や休日取得
5・専門知識、技術を習得したい
出典:「デユーダ」2015年上半期転職ランキングより編集
等が理由となっています。
3番目の給与の割合は全体の7、4%と、決して大きな理由
ではないですね。
ましてや会社そのものが嫌いでやめてしまう理由でないなら
本気になって対策考えることが重要です。
もちろん業種によっての理由に差はありますが、その理由を
企業側が認識して自社の法則を持って対応に当たることが
必須となります。
■ 人の採用、管理、そして離職対策は人事の仕事?
「企業は人なり」と言いながらも人事任せで過去の経験に
任せて改善に至らない、・・なんてことも見受けます。
人の育成は子供のころは親、学校、地域やスポーツでの集団
行動の場等と育った経緯がありますが、会社にもその人の
育成の役割はあります。
企業も「真に人を生かしたい!」と思うなら経営者の意思と
して経験に頼ることなく柔軟に人材育成に対して会社自ら
変わっていくことが求められます。
ましてや優秀人材の離職による損失は、一時的な生産性や
組織活力の低下、新規採用コストや時間の浪費、その上
顧客流出や、更に離職を誘発することになりかねません。
■ 具体的に何をどうすればいいか?
離職理由の本筋を知ることです。
それには離職リスクをデータから分析することがスタートです。
・離職者本人に至った理由、経緯を聞く、その周辺にも状況を
ヒアリングする。
・やめて欲しくなかった人に関わるデータ(プロフィール、
業績、社内経験や仕事葉の価値観)を収集する。
・収集データから離職を決断させた要因、背景を分析しパターン化する。
・パターンごとに影響度の違いをみつけだし、離職要因を正しく見極める。
これにより自社内の離職のメカニズムをみつけ出せます。
■ 次に対策です。
私も長年大きな組織を管理し、組織の生産性と個人の成長を
高める仕事を経験しましたが、先に述べた主な理由には会社
の仕組み、制度からくるものと、不満の根底に潜んでいる
「人間の基本的欲求」に起因するものがほとんどです。
また、ビジネスコーチとしてクライアント様とのセッションで
クライアント様の自身のゴール目標が見えていない、
成功体験に縛られ「思考の枠」から抜け出せない、部下に自説を
押しつけ自主性を引き出せない、コミニケーションスキルの弱さ
等の理由から成果に結びつけられない状態がよくあります。
そんなことにも目を向けることが求められます。
・評価制度を見直す
・育成視点で裁量権を与える
・上司、部下での定期的な会話(部下の為の)の場を設ける
・キャリア制度(自身のゴール)を設ける
・重要企画(プロジェクト)に参加させる
・上司(経営者含む)のコミニケーションスキルを高める
(セクハラ、パワハラの行動変革)
・子育てや介護へのワークライフバランスを促進する
等の予防策があります、報酬だけで人を引き留めることは
困難ですし主な理由のように報酬が全てではありません。
自社内の離職のメカニズムをみつけ出せば優先的に取組む
対策案もみえてきます。
会社、上司が従業員に働くモチベーションを与え、納得して
仕事が出来る環境、すなわち離職理由への回答を会社として
持つことが必要ではないでしょうか。
最後までみて頂き、ありがとうございます。
陸川 徹